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著者:sora mizumoto



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アダルトチルドレンの症状とその回復




●さまざまな症状を引き起こすアダルトチルドレンという概念
鬱病(抑うつ的症状)や摂食障害、リストカット、不安障害、パニック、心身症、対人恐怖、自信がない、依存症などの症状を抱えていらっしゃる方はぜひご一読下さい。もしかしたら何らかの症状の根底にあるのは下記のようなことなのかも知れません。生きている意味や価値が見いだせない。見捨てられることが恐い。見放される不安。自分がどこにいても誰といても場違いな気がして、心の落ち着ける場所がない。自分の存在はきっと邪魔で、いない方が良いように思える。消えてしまいたい。疎外感を感じ、誰とも本当に仲良くなれた気がしない。自信がない。いつも不安で焦りを感じる。何か間違っている気がする。そんな方達も多いのではないでしょうか。そういう気持を感じながら生きていくのは本当に苦しいものです。今までの思考パターンを捨てて、新しい自分を発見すれば、本来の自分自身の人生を取り戻せると思います。

多くの症状の原因となっているのは決して脳の障害などではなく、あなたの中の“自動思考”が、あなたを苦しめているのです。心というのは放っておくと暴走します。考えたくもないことを勝手に考えてしまうのです。そのことに自覚的になり、自己のマインドを自分でコントロールすることで、新しい人生を手に入れることができるのです。



●自動思考
自動的に思い浮かぶ根拠のない思考です。普段、何気なく自然に心に思い浮かぶ心の声のことを自動思考と言います。例えば・・・
鬱傾向の場合は
「自分はダメだ」「自分にはムリ」「どうせ失敗するに決まってる」「みんなに嫌われている」「今日もツライ」「生きることは無意味だ。生きているだけで迷惑をかけている」「苦しい」「死にたい、消えたい」などです。
予期不安やパニック障害の場合は、未来に対して不安な言葉が頭に浮かんできます。「カギをかけ忘れていたらどうしよう?」「ガスの元栓を閉めたかな?火事になったらどうしよう…」「電車に乗っていて倒れたらどうしよう」「人に迷惑をかけたらどうしよう」「大きな地震が来てしまったらどうしよう?」「このエレベーターが落ちたらどうしよう?」などの、自分の身に起こったら最悪な事を想起してしまうことで不安になります。



●アダルトチルドレンの定義
端的に言ってしまうと「自分の生きづらさが親との関係に起因する人」となります。親の理不尽な振る舞いや親が望む道を選択させられ、自由がなかったために、子供は自分自身の人生を見いだせずに混乱する事になります。自己愛や自己受容感、自尊感情が育たず、漠然とした虚しさや寂しさ、不安感などを日常的に感じている人たちのことです。
アダルトチルドレン(AC)とは、もともとはアルコール依存症の親のもとで育ち成人した人々の事を指していましたが、今ではアルコール依存症に限らず、子供の生育に悪影響を与える機能不全家族の中で育ち、成長してもなお精神的にその影響を受け続ける人たちというのが一般的なアダルトチルドレンの定義です。
子供が成長する際の家庭環境が、子供に与える影響は大きいのです。自己の存在を正しく承認されずに成長した子供は、大人になってなお精神的な(あるいは心理的な)苦痛を抱えながら生きることになります。結局、全て自分が悪いのではないか? 自分はこの世に存在してはいけないのではないかという思いを抱いたまま、虚しさや寂しさから逃れることができず不安と闘いながら日常を送っているのです。

アダルトチルドレンは精神医療の対象ではありませんし、社会的なレッテルでもありません。個人の主観的な判断でしかないのです。病気ではなく「何となくそういう傾向がある」程度にお考えください。




●機能不全家族(家庭)の定義
家庭内に心理的(精神的)虐待、肉体的虐待、性的虐待が存在する家庭を指します。機能不全家族内で育った子供は、機能不全な環境や考え方が一般的であると認識したまま成長します。幼少期の重要な人格形成において愛情を得る機会が少なく、自己愛や自己受容感、自尊心を持てないまま成長しやすくなります。
機能不全家族になる代表的な要因は、アルコール依存や虐待(精神的、肉体的、性的)、共依存などが挙げられます。また、世代間連鎖によって機能不全家族となる場合もあります。



●機能不全家族(家庭)の具体例
・両親や嫁姑など、家族間での争いが絶えない。頻繁に喧嘩している
・他者(子供)の価値観を認めない家族(非尊重、無共感、否定)
・愛情の冷めている家族
・過度のしつけ(親が子供に関わり過ぎる)
・虐待(精神的、肉体的、性的)があった
・兄弟(姉妹)と比較する、差別する
・過度な期待を子供に負わせる(プレッシャー)
・親が家に居ないことが多い
・親のアルコール、ギャンブルなどの依存
・矛盾した指示、命令、言動
・家族の社会からの孤立
・条件付きの愛情(○○をしたら▲▲)
・子供の発言に対する抑圧
・嘲笑





●アダルトチルドレンの特徴的な心理パターン(行動・思考)
・傷つきやすい
繊細で小さなことでもすぐに傷ついてしまう。傷つくことを恐れるあまり、必要以上に他人と関わらないようにする。関わる場合でも最小限に留める。
・失敗するとへこむ
ちょっとした失敗でもくよくよ悩み、自分を責める。
・無気力
やる気がでない。やらなければならないことがあっても取りかかれない。
・楽しむことができない
何をやっても心の底から楽しめない、あるいは間違っているような気がする。
・失敗したことを反芻する
ちょっとした失敗などを気にしすぎ、頭の中で反省会が始まる。例えば飲み会などの席で相手がイヤな顔をしたことを後から思い出して「あんなことを言わなければ良かった」など後悔する。
・孤独感・自己疎外感
いつもひとりぼっちのような気がする。自分は必要とされていない、あるいは邪魔な存在なのではないか、迷惑を掛けているのではないかと感じてしまう。
・将来への悲観的な考え
未来には悪いことばかりが待っていそうな気がする。「どうせうまく行かない」「どうせ自分にはムリ」といった悲観的な考え方が浮かんでくる。
・自分に対して批判的、自罰的
悪いのは全て自分のような気がする。自分を罰する事がある(リストカット等)。
・不眠、入眠障害
寝付きが悪い。なかなか眠れない。眠りが浅く、しっかり眠ったつもりでもスッキリしていない。早朝覚醒。
・無力感・無感動
何をやってもうまく行かないような気がして行動できない。行動しても達成感がない。常に何かやり残しているような気がする。「自分にはどうせできない」という自動思考が浮かび無力感を感じる。
・自己価値が低い
自己受容、自己愛、自尊心、自己価値観が低いため、自分に対する評価が極端に厳しく「悪いのは自分のせい」と考えがち。自分が生きている意味や価値が見いだせない。
・自己評価が低い
自分に対する評価が低いため、他人から誉められても自分のことのように思えない。あるいは恥ずかしくなる。
・誉められるのが苦手
誉められた経験が少なく、誉められると居心地が悪い。
・ストレスを溜めやすい
色んな事を我慢することが多く、自分の感情を押さえ込む癖があるため、ストレスが溜まりやすい。
・対人恐怖・対人緊張
初対面では割と平気でも、相手と親密になっていく過程で緊張感を感じたり恐怖感を感じたりする。
・他者評価を気にする
他人から良く思われたい。他人からの評価を気にするあまりに必要以上に良い子を演じてしまう。
・他人と親密な関係を築くのが難しい
他人との距離感がうまく掴めない
・自分は他人と違っている
自分はどこか他人とは違っている気がする。
・環境の変化に過剰反応する
環境が変わることが苦手、あるいは苦痛。(結婚、離婚、引越、転校、転職など)
・過剰な責任感
必要以上に自分で責任を負ってしまう。完璧を目指す。
・完璧主義
完璧でないと自分が許せない。もしくは不安である。
・「自由に」が苦手
「自由にして下さい」と言われると、どこから手をつけて良いか分からず何もできない。制限があった方が、その中で一生懸命になれる。例えば「自由に絵を描いて」と言われると何を描いて良いのかわからずなかなか手をつけられない。「これを描いて」と言われた方が楽である。
・感情が希薄
怒るべき場面で怒れない。悲しいのに涙を流せない。怒りや悲しみの感情を抑圧してきた結果、感情が希薄になる。
・身体性が希薄
自分の身体が、どこか自分のものではないように感じる。感情を抑圧する過程で身体で感じる感覚も希薄になる。リストカットしても痛みを感じない。
・周囲に合わせる。期待されている自分を演じてしまう
周りの人が求めるような答えを言ったり、周りの人の求めに応じるように振る舞ってしまう。
・断るのが苦手
自分がやりたくないことでも「イヤです」となかなか言えない。
・人間関係が苦手
人間関係、対人関係が苦手。人との距離感がつかめない。
・リラックスできない
そもそもリラックスとはどういう状態なのか分からないほど、いつもどこかで緊張している。ゆったりとした気分でくつろぐ事がない。安らぐ事がない。
・失敗することを恐れる
失敗することを極端に恐れるあまりに何かに取りかかることができない。失敗したらどうしようと不安になり、パニックになる。
・見捨てられ不安
見捨てられることに対する恐怖心や、見放されることを極端に恐れる。
・マインドリーディング
相手の言動を悪く解釈してしまったり、「どうせこう思ってるんだろう?」という風に相手が言っていないことまで悪く捉えてしまう。
・テスティング
自分では意識せずに相手を試すような言動をとる。わざと嫌がるような事を言ったりして、相手の出方を探る。身体的な行動では、目の前で扉を閉めたり、ボールをぶつけたりする。ちょっとしたいたずらをする。
・極端な白黒思考
白か黒か、善か悪か、100点か0点か。オール・オア・ナッシングで考えがちである。
・焦燥感
何か落ち着かず焦っている感じがする。何かをやり残している感じがする。のんびりとすることができず、かといって何をしても良いのかも考えつかず「何かをしなければ!」と焦る。
・自分の感情や感覚が不確定
自分が「好き」と思ったものでも、本当に好きなのか自信が持てない。
・やらなければならないことが、できない
勉強、家事、育児等、やらなければならないことは分かっているが、行動できない。
・世話焼きに熱中しやすい
子供やペットの世話を焼くことに熱中してしまう。
・必要以上に自己犠牲的
自分のことより家族や他人の事を優先してしまう。根底に自分なんかどうなっても良いという考え方がある。
・一度決めたことを変えるのが困難
スケジュールなどで先約が入ると、あとに重要な事項が入ったとしても先約を優先してしまう。
・自分の判断に自信が持てない
決断することが難しい。決めたことでも、それが正しいか迷う。
・兄弟(姉妹)間の問題
自分は兄弟(姉妹)に比べて差別されていると思う(思っていた)。不当に扱われていたような気がする。兄弟(姉妹)と比べられることが多かった。
・親を恨んでいる
親にされたことや言われたこと、押しつけられたこと、許して貰えなかったこと、認めてくれなかったことに対し執着し、恨んでいる。





●派生する症状
アダルトチルドレンとしての生きづらさは、様々な症状として表出して来ます。例えば、鬱(うつ)、依存的、対人関係(人間関係)がうまく行かない、焦燥感、不眠症、摂食障害(過食症、拒食症)、リストカットに代表されるような自罰的な行動、不安障害、パニック障害、社会不安障害、等々。
これらは症状として表出しているに過ぎず、根本原因は生育環境の影響を受けていると捉えることができます。また、その生育過程から解離性障害(解離性同一性障害など)や小児喘息との関連性も考えられます。



●アダルトチルドレンと社会問題
不登校、引きこもり、家庭内暴力、キレる、ニート、自殺、通り魔や無差別殺人などの凶悪犯罪といった現象は、アダルトチルドレン(AC)理論と密接に結びついているという見方が固まりつつあります。



●精神疾患との関連性
アダルトチルドレン(AC)は精神医学的な概念ではないため、精神科、心療内科等での診断名として使われることは有りません。その症状により境界性人格障害、依存性人格障害、自己愛性人格障害等の人格障害として診断されることがあります。



●学術的な立場
日本の精神医学界ではアダルトチルドレン(AC)理論とは距離を取っています。それは、アダルトチルドレンの定義から、むしろアダルトチルドレン自体は多数派であり、例えアダルトチルドレンであっても社会生活に支障のない人が大半であることが理由となっています。したがって学術的な立場では「アダルトチルドレンは病気ではない」という見方をするのが一般的となっています。







アダルトチルドレンからの回復



●アダルトチルドレンから回復するには
アダルトチルドレンは病気ではありませんので、薬等で治療するといったようなアプローチはそもそも考えられません。まずは心理カウンセリングを通して自分がどういう状況なのかを認知しましょう。そして、自分が元気になるために有益ではない(あるいは阻害する)考え方(認知・思考)を書き換えることが重要になります。考え方を書き換えるためには認知行動療法(CBT)や論理情動行動療法(REBT)がとても有効です。
特にあなたの心にふと浮かんでくる自動思考を見極め、その考え方が自分の人生にとってマイナスに働いている自動思考の場合は積極的に書き換えるようにしましょう。

あなたの人生はあなた自身の力でコントロールすることができます。今後の自分の人生をより良いものにするために、積極的に改善へと取り組みましょう。本来の自分はどのように生きられるのか。理想の自分を明確化して、辛く苦しい人生に決別しましょう。新しい考え方を手に入れるということは、まるで新しい脳と入れ替えたような気分で過ごせるということです。
自分の考え方を変えることができたら、必ず新しい人生を見つけだすことができます。



●認知のレベル
(1)自分の“自動思考”に気づく
(2)自動思考は、幼いときに親(友人、先生)からマインドコントロールされたものと知る
(3)新しい考え方を学ぶ
(4)有益ではない(ネガティヴな)自動思考を積極的に書き換える



●思考のレベル
・「〜しなければならない」「〜であるべきだ」という思考を止める
・自分を責めない(「私が悪いからだ」と思わなくても良い)
・全ての人に認めて貰おうと思わない(認めてくれる人もいる)
・失敗しても良いと思えるようにする(失敗しない人はいない)
・頑張りすぎない(完璧を目指さない)
上記のことができなくても、自分を責めない。すぐに変われなくても当たり前です。徐々に変わって行ければいいんです。





●会話によるカウンセリング
自分が何をどのように感じているのかを、とにかく話してみる。何をどのように話していいか分からない場合でも構いません。整理せず、思いついたことを話していくうちに、自分でも思っていなかった気づきがあるかも知れません。
何を話して良いか分からない場合でも、適宣ご質問させて頂きますので、その質問に沿ってお答えいただければ大丈夫です。構えずに、日常会話程度でお答えいただければ構いません。辛かったこと苦しかったこと悲しかったことや怒りや不安など、感情面でのとらわれや葛藤のこともお聴かせ下さい。
セラピールーム・ソラでのカウンセリングの特徴は、何をどうすれば考え方や自動思考を変えられるのかを積極的に提案していきます。また原因追及よりも解決に向けての話し合いがメインとなります。これが他のカウンセリングと違い、短期間での改善が実現できるようになるのです。



●●ヒプノセラピー(催眠療法)
直接暗示のような従来から行われていた古典的な催眠には意味がありません。無意識レベルでの葛藤や願望に気づくために催眠療法を用います。

・リラクゼーション催眠
直接的に問題に向かい合わなくても、リラックスする事で本来持っているはずの安心感などを感じ、改善のための動機付けになります。
・インナーチャイルドセラピー
自分の無意識の心を外在化することで、傷ついた自分の心を感じ、どんなことで傷ついているのかということに気づき、それを癒します。
・本当の自分に気づく催眠
本当の自分の願望に気づき、改善後の目標を設定することを目標とします。



●焦らないこと
自分の性格や信念は、思考の偏りのようなものです。一朝一夕で変わっていくものではないでしょう。バランスの取れた思考になるまでには、ある程度の時間が必要だと思います。焦らずにゆっくりと取り組むことが、改善への近道になります。
人生というものをマクロな視点で眺め、その場限りの気休めではなく、少しずつでもより良い方向へ進めるようにじっくり取り組みましょう。



●一方的に親が悪いわけでもない
あなたの両親がもし、親の価値観を子供に押しつけるような人だったとしても、それは悪意があってしていることではありません。「〜しなさい」「〜するべき」というのは、確かに親の一方的な押しつけです。しかしそれは子供を傷つけようとして言ったわけではなく、子供のためを思って発した言葉なのです。いい子に育って欲しい、ルールを守る子に育って欲しい、失敗させたらかわいそう…といった親の願いが行きすぎただけに過ぎません。それは親として子育てに関しては未熟だったということだと思います。育児放棄やネグレクトなども同じ事が言えます。
また、子育ての最中に両親の喧嘩や離婚、再婚、金銭問題などの様々なトラブルがあったかも知れません。そういう状態では、十分に余裕を持って子供の相手をする事ができなかったでしょう。それも仕方がなかったことなのです。

両親共に優しい環境だったと本人が感じていても、アダルトチルドレンに含まれることはあります。なぜなら優しさと受容、共感とは違いますので、表面上は優しくてされていたようでも、どこかで意見を尊重されておらず、親の価値観を押しつけられながら育ってきた子供たちは自分の力で社会との関係性を作れず、アダルトチルドレンとして成長する可能性があるのです。
子育ては大変難しい問題です。手を掛けすぎても、掛けなさすぎても良くない。構い過ぎず、放っとかず、ちょうどいいバランスで、上手に子供の意志を尊重しながら社会のルールを学ばせなければなりません。はたしてどれだけの親が完璧な子育てができるでしょうか。ほとんどの親は迷いながら子育てを一生懸命やってきたと思います。それがすべて間違っていたわけではなく、ほんのちょっとしたコツを知らなかっただけなのだと思います。



●ちょっと単純化して考えてみる
ちょっと単純化しすぎだと思いますが、下記のような傾向があります。
●親から怒られたり否定されること、わかって貰えないことが多いと→ 抑うつ傾向
●親から大きな声で怒鳴られたり、あまりにも心配性な場合→ 不安障害・パニック障害
●両方あった。 → 併発






全ての症状には、肯定的な意図がある。(index)
死にたい、消えたい、人生に疲れた…のページはこちら。


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