思考のしっぽを掴むメタ認知
「人生を変えたい」と思った時にまずやって欲しいことは「メタ認知」と「クリティカル・シンキング」です。
この2つができるようになれば、人生を変えるのはそんなに難しい話ではないのです。
「メタ認知」と「クリティカル・シンキング」はワンセットで覚えてください。
そうすると、効果倍増です。
メタ認知とクリティカル・シンキングができるようになるだけで、人生は変えられます。
そして、世の中が違って見えてくるようになります。
まずは「メタ認知」ができるようになって、自分の自動思考の正体を突き止めてください。
メタ認知とは?
認知心理学の用語で「メタ認知」という概念があります。
私たちは日常、様々なことを認知しながら生活をしています。
その時のほとんどは、物事を主観で認知しています。
「メタ認知」とは、通常の主観での認知から離れ、客観的に自分の思考を認知することです。
簡単に言うと「自分が考えていることを、考える」ということです。
メタ認知をすることで、自分の思考を客観的に観察することができますし、感情に振り回されることが無くなり、冷静に、そして論理的にこの世の中を見渡すことができるようになります。
一歩、引いた視点で世の中を観察しましょう。
そうすると、今まで大ごとのように感じていたことでも、実は大したことではないようなことも多いのです。
「メタ認知」と聞くと、何か難しい概念のような気がする方もいらっしゃるかもしれませんが、そんなことはありません。
慣れてくれば、誰でも普通にできるようになります。
メタ認知の必要性
なぜ、メタ認知が必要なのかというと、私たちの思考のほとんどは自動思考に拠るものだからなのです。無意識的に、色んなことを自動思考で処理しています。
これは「思考の癖」なのです。
有益な思考の癖であれば問題はないのですが、自分の人生にとって不快な(あるいは有益ではない)思考が癖になっていると、人生が思うようにいきません。
●有益ではない思考の癖
「どうせ、自分なんてダメだ」
「自分がやっても上手く行かないんだろうなぁ」
「やっぱり、私はツイてない」
「私ばっかり不幸なことが起こる」
「私はみんなに嫌われてる」
このような思考があると、自信がなくなりますし、落ち込みます。当然、楽しい人生からは遠ざかってしまいます。
自分の人生を変える上では、メタ認知はとても重要な役割を果たします。
メタ認知の方法
通常、私たちはお腹がすくと「あぁ、お腹が空いたなぁ」と認知します。「腹減った!」と口に出して言ってしまう方もいるでしょう。
メタ認知では、少し違った認知になります。
認知「お腹が空いたなぁ」
メタ認知「今、私は「お腹が空いたなぁ」と考えている」
認知「私はダメな人間だ」
メタ認知「今、私は「私はダメな人間だ」と考えている」
認知「きっと私なんていない方がいいんだ」
メタ認知「今、私は「きっと私なんていない方がいいんだ」と考えている」
という風に「私が考えていることを、考える」のがメタ認知なのです。
そうすることで、自分が何を考えているのかを知ることができます。
メタ認知で客観視
メタ認知をするだけで現実を離れることができます。
普通の認知だと苦しくなることでも、自分の思考を客観視することができますので、それだけで苦しみは半減します。
例えば
「私はなんてダメな人間なんだろう…」と考えていると、苦しくなります。
そこで、メタ認知をします。
「今、私は「私はなんてダメな人間なんだろう…」と考えているなぁ」と考えるだけで、現実感が薄まるのです。
意図的離人感
考えたんですけど、離人感に似ていますね。
現実に耐えられなくなると、自分が自分ではないような感覚になることがあります。
現実の認識が薄まりますので、苦しさが半減します。
副産物として、楽になるので一石二鳥ですね。
メタ認知ができるようになったら…
さて、メタ認知ができるようになったら、次の課題です。
クリティカル・シンキングをやってみましょう。
メタとは?
ここからは、余談です。
メタ認知の「meta」とは抽象度が上がることを意味しています。
「タロウ」→「犬」→「動物」→「生物」→「有機物」というように、メタ概念(抽象度)が上がれば上がるほど、たくさんのモノゴトを包摂できるようになります。
私たち人間は、犬ではありませんが、動物の下位概念ではあります。
もっと細かく分類すると、脊椎動物とか哺乳類とかも動物の下位概念に包摂されます。
Author:水元和也
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