こんにちは、心理カウンセラーの桜井さおりです。
先日、セラピールーム・ソラの代表水元先生と話しをしていた時の事です。
あるSNSの投稿で、
「うつは心のガンである」という投稿をされている方がいらっしゃいました。
私はその文字を見た時に、
「ちょっと酷い言い方ではないか。今うつ等で苦しんでいる人達がこの言葉を聞いたら、ともてショックを受けてしまうのではないか」と、懸念しました。
そして、その投稿を水元先生に伝えると、
水元 「ああ、確かに。うつは心の風邪ではなく、心のガンだよね」
桜井 「それって酷くないですか。まだ心の風邪と言われた方が気が楽じゃないですか」
水元 「いや、でもさ、風邪なんてもんじゃないよね。うつ病は。ガンと同じ位苦しいものだよ」
と、こんな会話が繰り広げられたのです。
私はその時に、どうしてもその言葉を受け入れ難かったのです。
しかし、「うつは心のガン」。
この言葉がどうしても引っ掛かり、数日考え続けました。
そして、結論が出ました。
確かに、うつ等の心の病等の精神的な病は風邪ではなく、ガンと表現した方が合っているかもしれないと腑に落ちました。
一つ、誤解がないように先に言わせて頂きますと、
「治るガン」だという事です。
ここを抜いてしまうとまずいですよね。
「風邪」と言われると、「なんだ風邪か~、皆がかかるものだからその内治るでしょう。」と、一時の安心感を得られます。
しかし、心の風邪なのに、何年も何十年も治らないという経験をしている人は多くいらっしゃいます。
かつても私も同じ経験をしていました。
心が苦しくなって、症状が出続け数年経った頃、
「これは風邪なんてもんじゃないな。自分で取り組まなければ絶対治らない」
と、確信した経験があります。
風邪になると、「お薬を飲んで、ゆっくり静養して下さい」がスタンダードな治療だと思います。これですと、ご自身の努力はあまり必要無さそうす。
しかし、ガンになると治療のためには、
本人の「絶対に治すのだ。どんな治療も乗り越えて生きてやる!!」という
強い決断と主体性が必要になります。
医師任せにするのではなく、ご自身が治療に積極的に参加する意欲があるかないかで、結果は大きく変わってきます。
うつ(それ以外の心の症状)も、これと同じなのだと思います。
「うつは心のガン」
なんとも嫌な表現かもしれませんが、改善に向けて、決断し正しく取り組めば必ず結果が出るのだとしたら、やってみる価値は存分にあると思います。
「ガン」というと言葉のインパクトが強いので嫌悪感を持つ方もいらっしゃるかもしれませんが、メタファーとして考えると「ガン」の方が適切です。
一般的には、よく「鬱は心の風邪」と言われますが、風邪なら誰だって罹患する可能性がありますし、生活習慣もあまり関係ありませんし、放っておいても治るものです。しかし、ガンは生活習慣も関係ありますし、早期発見、早期治療が必要です。放っておいて治るというものではありません。うつ病は、早期治療が大切なのです。
早期治療とは、パターンを変えること。
今、「自分を責める」「自分にダメ出しする」というパターンをお持ちの方は、早急に変えてみましょう。
「自分の味方になる」「自分に優しくする」という風に変えられれば、必ずうつ病は改善するからなのです。