クリティカル・シンキングとは?
クリティカル・シンキングとは「懐疑的視点に立った思考」ということです。
つまり、自分の思考や世の中の出来事、常識について疑ってみましょうというのがクリティカル・シンキングなのです。
クリティカル・シンキングをすることにより、騙されなくなりますし、真理に近づくことができるようになります。
自分の思考に対しても介入できるようになりますので、セルフイメージを書き換えることも可能になります。
クリティカル・シンキングの方法
クリティカル・シンキングのやり方は、至って簡単です。
全てのことに「それって、ホント?」と考えることです。
自分が考えていることや信じていることはホントに本当のことなのでしょうか?
もしかしたら、ただの思い込みなのかもしれませんよ。
常識を疑いましょう。
誰かの受け売りを信じ込むのではなく、自分の頭で自分なりに考えることが大切なのです。
世の中の哲学者は全てこの思考をしました。
これまで「常識」とされてきたことを疑い続けるから、真理に近いことに辿り着けるのです。
勉強について
私たちは小さい頃から勉強を強いられます。勉強や宿題をしないとすごく怒られました。
みなさんも、勉強は大切とか、勉強は重要と思っていらっしゃるのではないでしょうか。
でも、それって、ホントですか?
学校の勉強で強制されることのほとんどは記憶力です。
例えば、鎌倉幕府の年号を覚えるのに「いい国(1192)作ろう鎌倉幕府」と覚えさせられました。たぶん、テストにも出ました。
今は「いい箱(1185)作ろう鎌倉幕府」です。
年号なんて覚えたところで何の役にも立たないんです。
役に立たないことにリソースを割くのは、とてももったいないことだと思いませんか?
ところで皆さん、鎌倉幕府って何をしたのかを正確に説明できる方はいらっしゃいますか?
年号なんて、どっちでもいいんですよね。
そんな無駄なことにさんざんリソースを使われ、うんざりしました。
私は歴史についてはまったく勉強しませんでしたが、社会人になって一切困ったことは起こりませんでした。
大体、勉強は「何のために必要なのか?」を説明してくれた大人は一人もいませんでした。
とにかく、「覚えろ!」「覚えろ!」と言われ続けて、全部拒否してきました。
(ご想像通り、思いっきり劣等生でした)
今は時代が変わって、記憶力は必要なくなりつつあります。
インターネットという巨大な辞書があり、情報だけならほとんどのことを瞬時に調べることができます。
ご興味のある方は「鎌倉幕府」で検索をかけてみてください。年号から内容まですべて出てきます。
精神科のうつ病の薬
別ページで書いた通り、かなり疑わしい。
日本だけの常識
日本では挨拶をする時に頭を下げるのは常識ですが、諸外国ではそうではありません。握手をする国もありますし、ハグをする国もありますし、頬にキスをする国もあります。
イタリアだったかな?
タクシーが来た時に手を挙げると「運転がへた」という意味になり、怒らせてしまうこともあるようです。
その他にも、日本だけでしか通用しない常識はたくさんあると思います。
人という字は支えあう?
これも別ページのブログに書きました。
人は自立して生きるものです。
支えあうことを前提に考えてしまうと、自立できなくなってしまいます。
自分の思考を疑うのは難しい
常識を疑うのはとても難しいのですが、クリティカル・シンキングが身に付いてくると、だんだんとできるようになります。
そして、もっとも難しいのは自分の思考です。自分の中にある信念や価値観、常識化された思考パターンを疑うのはとても難しく、なかなか介入の隙間がありません。
例えば「自分はダメだ。何もできない人間だ」と信じ込んでいたとしましょう。
その時に他人から「そんなことないよ。あんなこともできるじゃないですか」と言われても、何を言われているのかピンときません。
「いやいや、そんなことない! 自分はこんなにダメなんです」と返すでしょう。
人前で話すのは恥ずかしい
「人前で話すのは恥ずかしい」という方はたくさんいらっしゃると思います。
でも、それを「なぜ?」と考える方はほとんどいないでしょう。
それを考えてみましょう。
なぜ、恥ずかしいと思い込んでいるのでしょうか。
メタ認知が役に立つ
普段、自分が自分に向かって、なんて言っているのかは、自動思考なのでなかなか気づけないものです。
そんな時は「メタ認知」してみましょう。
無意識に「自分はダメな奴だ」と言っているかもしれませんよ。
まずは、自分の思考に気づきましょう。
クリティカルに考える
そこで、自分の思考を疑ってみましょう。
自分が自分のことを「自分はダメな奴だ」と定義したり、自分に向かってひどいことを言ってしまうのですが、それは自分の人生にとって有益なことなのでしょうか?
ハッピーになれるのでしょうか?
実は、すごく無駄なことなのではないでしょうか?
自分の心にとっても、自分の人生にとっても、有益ではないことは、今すぐに止めましょう。
そして、有益な言葉に差し替えて行きましょう。
他の人になんて言われたい?
有益な言葉って、何でしょう?
それは、こういう風に考えてみましょう。
自分は、本当は、他の人になんて言ってもらいたいですか?
「素敵ですね」
「がんばってますよね」
「頭が良いですよね」
「天才ですよね」
「優しいですよね」
「思いやりがありますよね」
「すごいです」
「素晴らしい!」
人に言われて嬉しい言葉は、人によって違うと思います。
ですから、自分で考えてみましょう。
あなたは、他の人からなんて言われたら嬉しいでしょうか。
その嬉しい言葉が、きっと「あなたにとって有益な言葉」なのです。
真理に辿り着く
「メタ認知」と「クリティカル・シンキング」をワンセットで覚えてみてください。
実はこれ、2500年前にブッダが行った瞑想と全く同じことなのです。
「苦しい…」と思ったときに、苦しみの正体を探る瞑想を始めます。
「なぜ、私は苦しいと思っているのか?」「なぜ人間は苦しみを感じるのか?」「苦しみを感じない人はいるのか?」「そもそも、私とは何なのか?」という風に、苦しみに関することをとても深く考え、真理に辿り着くのです。
全ての哲学者も、このように、ネストを深く掘り下げる思考形態を持っています。
皆さんも、自分の信念、価値観、思考を疑ってみてください。
皆さんが信じていることは、実は幻想かも知れませんよ。
Author:水元和也
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