
うつ病インタヴュー:うつ病最新研究
今回は小学校6年生のMS様から、学校でのプロジェクトのテーマとして「うつ病」に関するご質問を頂きました。
ご質問の内容はとても素晴らしく鋭い内容でしたので、皆さまにもご紹介したいと思います。
うつ病に関しての最新研究の結果として正しい理解を広めて頂ければと思います。
頂きましたご質問に対しては「一般的に言われていること」と「長年の臨床の現場から学んできた、うつ病の真実」を併記しておきます。
質問は計7つです。

●うつ系の方
質問1:うつ病とは何ですか?
簡単に言うと「気分が強く落ち込んだり、やる気が出なかったりする状態が長く続く、こころの症状」です。
DSM-5(精神疾患の診断・統計マニュアル)での定義では、抑うつ気分または興味の喪失が、2週間以上持続し、以下のうち5つ以上の症状が見られる:
・ほとんどの活動に対する興味や喜びの著しい減退
・体重変化または食欲の変化
・睡眠障害(不眠または過眠)
・精神運動の焦燥または制止
・疲労感または気力の減退
・無価値感または過剰な罪責感
・集中力の減退
・死についての反復思考、自殺念慮など
※うつ病の本当の原因は?
一般的には「病気」とされていますが、それは状態や症状を指しているだけで、うつ病という病気にかかったから落ち込んでいるわけではありません。
つまり因果が逆なのです。医療機関で「うつ病」という診断を貰うと、皆さんは「な~んだ。うつ病だからこんなにやる気が出なくて落ち込んでいたんだ」と思い込みがちです。しかし、それはイリュージョンに隠されて本質を見落としてしまうことになってしまいます。
「状態、症状」を見て「病気」とされるのですが、その「状態、症状」になってしまった原因はうつ病ではなく、度重なるストレスなのです。
どのようなストレスがあるのかは下記の通りです。

質問2:うつ病の原因と影響は何ですか?
●一般的な原因とされるもの。
運動不足、日光不足、セロトニン不足などがあげられますが、それですべてが説明できる訳ではない。医学でも精神医学でも心理学でも明確な原因は特定されず曖昧にされています。
●本当の原因
✅愛されないことへのストレス。
受け容れられたい、必要とされたい、認めて欲しい、分かって欲しいという欲求が満たされないことへのストレス。
✅自己否定、自責によるストレス。
自分はダメだ。自分は役に立たない。自分なんていても意味がない。私は何もできない、という自己否定からくるストレスがあります。
✅周りからの否定
親、友人、学校の先生、会社の人間関係などの中で、共感して貰えない、仲間外れにされる、イジメ、否定、拒絶などがあるとストレスを感じ落ち込みます。
●それによる影響
うつ病になると生活に様々な影響を及ぼします。自信がない。罪悪感、劣等感。睡眠障害(不眠症)、摂食障害(拒食、過食)、自罰的行為、自傷行動(リスカ等)、不登校、引きこもり、ニート、やる気が出ない、何もしたくない、動けない、希死念慮、自殺企図などがあります。放って置くと「死に至る病」なのです。
質問3:さまざまな対処メカニズムにはなにがありますか?
●一般的に言われている対処法
休む。朝日を浴びる。運動する。規則正しい生活をする。SSRI等のセロトニン再取り込み阻害薬を服用する。
※精神科の薬に効果はあるのか?
●本当に正しい対処法
思考パターン、信念、価値観を書き換える。具体的に言うと自己を肯定し、自尊心が上がるような働きかけをする。そのためには過去の愛着の傷を癒すことも必要。
自分に優しく温かい気持ちで接することで、自分を肯定できるようになり「自分は、自分でいいんだ」と思えるようになるように育て直す必要があります。

質問4:なぜうつ病が起こるのでしょうか?
素晴らしい質問ですね!
自己を否定し、自分を責め続け、自己価値を下げ続けているからです。
他者からの否定であれば、その人と一緒に居ない時間はストレスを避けられますが、自分と自分の心は不可分な存在で24時間、ずっと一緒に居ますので、自分が自分を責め続ければ、ずっとストレスを感じ続けることになるのです。この絶え間ないストレスがうつ病のトリガーとなるのです。

質問5:根本的な要因は何ですか?
最も根本的な要因は「愛着障害」(Attachment Disorder)です。“愛着(Attachment)”とは養育者との間で交わされる原初的な「愛と繋がり」によって作られる「心の安全基地」のことです。
私たちは幼少期の育てられ方によって信念、価値観を獲得していきます。例えば私たちは日本語で育てられれば日本語が堪能になりますし、フランス語で育てられればフランス語が堪能になります。それと同じように、どのように育てられたかによって、心の在り方が決まってくるのです。
否定や拒絶、支配、虐待などの経験が繰り返されると「自分はダメなんだ」「自分はいらない子」「私は誰からも愛されない」と感じるようになります。そして、その与えられた思い込みのフィルターを持ったまま成長し、そのフィルター越しに世の中を見るようになります。
愛着モデルでは大きな虐待がなかった場合もカバーしていて、両親はとても優しかったが、大切にして貰えなかった、両親が忙しくて放って置かれた、共感して貰えなかった、必要として貰えなかったなどでも私たちの心は傷つき、心の土台になる「安全基地」を構築できないまま、心にポッカリと穴が開いたまま人生を過ごすことになってしまうのです。
そして、大人になった後もその穴を埋めるために、SNSでの評価を求めたり、友人や恋人やパートナーに求めるようになってしまいます。
大切に育てられれば「自分はこれで良い」という風に自分を肯定できるようになり、他人に対しても肯定できるようになります。対人への関わり合いはとても肯定的なものとなり、人間関係はスムーズになっていきます。
※愛着障害についてはこちら

質問6:うつ病と治療に対する見方は人によってどのように異なりますか?
「医学モデル」と「愛着モデル」では全く違った見方をしています。
医学モデルは、身体などの器質的(物質的)なものに対して、外因性の問題に対してはとてもよく機能しています。例えばケガやウィルス等によって起こる病気などに対しては非常に効果的なエビデンスが得られています。しかし、心の問題に対して医学モデルは全く意味をなしません。それどころか、害悪であるとすら言えます。「うつ病」という枠組みを作ることにより、真実を見えなくし、本質的な改善から遠ざけようとするのです。
一方、愛着モデルでは、私たちの心の中にある根源的な「愛されたい」「認められたい」「褒められたい」という欲求が叶わないことによるストレスであることを説明し、シンプルな解決策を提示することができています。
その他の意見では、セロトニン仮説に基づき、セロトニンを増やすためには「腸活をする」「規則正しい生活をする」「朝日を浴びる」「運動をする」などが上げられます。

質問7:心の健康、対処メカニズム、テクノロジーはどのように相互に関連し ているのでしょうか?
近年ではSNSやYOUTUBE等の発達により個人でも情報発信ができるようになったために心の健康やその対処法などの情報も気軽に手に入るようになりましたが、その情報は個人的な感想や直感に頼ったものなども含み、玉石混交で信頼に足る情報は少ないと言えるでしょう。
今後の期待としてはAIの発展により、心理カウンセリング専門のLLM(大規模言語モデル)が作られれば、スマホ1台で気軽に心理カウンセリングと似たようなことが実現可能で、ちょっとした心の健康に関しては解決可能なものも出てくると思います。
Author:水元和也
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