論理情動行動療法とは?|REBT

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論理情動行動療法(REBT)

おススメ度:★★★★☆
受け止め方を変える合理的な心理療法
論理療法は1995年頃に心理療法家のアルバート・エリス(Albert Ellis)によって創始された心理療法のひとつです。当初はRational Therapyという名称で広まり、日本では論理療法と訳されました。その後アルバート・エリスはRational Emotive Behavior Therapyとされ、日本では論理行動情動療法、あるいは頭文字を取ってREBTと呼ばれています。
人の悩みはできごとそのものではなく、できごとの受け取り方によって生み出されるものであり、受け取り方を変えること(あるいはできごとの解釈を変えること、NLPでいうリフレーム)により悩みは解消するという基本的なスタンスです。

人は時に100%の安全性や安心感、完全性、公平性を求めることがあり、それがかなわないと不適応状態になります。その信念を変化させ、ゆったりとした幅のある精神状態へと導きます。
信念・価値観を書き替えますので、本質的に変化できるとても合理的な心理療法なのです。

さらには、それを習慣化させセルフ・コントロールできるようになることを目的としています。
他人に頼らず、自分で自分の思考や行動をコントロールできるようになりますので、恒久的に変化することができるのです。


ABCDE理論

A:Activating event(できごと)
B:Belife(信念、固定観念)
C:Consequence(結果)
D:Dispute(論駁)
E:Effect(効果)
あるできごとと結果の間に、ビリーフ(信念)による解釈があるという考え方で、その中でも不合理な考え方による解釈をイラショナル・ビリーフと呼び、そのイラショナル・ビリーフを変化させることを目的としています。
もっとも重要なのは「D:Dispute(論駁)」です。
適切に論駁が展開されることで、人はより適応的に人生を生きられるようになるのです。


イラショナル・ビリーフ

イラショナル・ビリーフとは非合理な(あるいは有益ではない)信念のことです。
「失敗してはならない」「みんなと仲良くしなければならない」「できないことがあってはならない」「全ての人に愛されたい」などの信念を持っていると、それが満たされなかったときに悩んだり落ち込んだりすることになるのです。
イラショナル・ビリーフには以下のような特徴があります。
・事実に基づいていない
・論理的必然性がない
・気持を惨めにさせる
・自己否定的、悲観的な内容である

イラショナル・ビリーフ(有益ではない信念)は願望と事実を混同することから起こっています。
このような混同された信念を論理的に否定し、ラショナル・ビリーフ(合理的な信念)に書き換えるのが論理療法の役割です。

例えば
「失敗しないにこしたことはないが、誰でも失敗するものである。その失敗から何かを学ぶからこそ成長するのではないでしょうか」
「初めてチャレンジすることは誰でも上手にできなくて当たり前です。それよりもチャレンジしてみたことが素晴らしいではありませんか」
という風に論理的に説明し、その解釈を取り入れて貰う。

「全ての人に愛されたいと思うのはわかりますが、それは現実的ではありません。なぜならあなたにも好きな人はいるし嫌いな人もいるでしょう。たくさんの人に愛されるのはとても嬉しいかも知れません。しかし、愛されなくてもともとだし、誰かがあなたのことを愛してくれたら、それはとてもありがたいことだと思いませんか?」
というようにイラショナルな信念をノーマライズ、あるいは再解釈できるように論理的に説明する心理療法です。
また、論理情動行動療法の面白いところは、人生哲学(愛とは、生とは、死とは、等々)を含む問題に関しても幅広く対応できるところであり、シンプルでありながら奥深く、豊かな人生観を持てるようにサジェスチョンすることが特徴でもあります。

自分の心にとってその信念は有益か、あるいは有益ではないかを考えることは、ビリーフ・チェンジ(信念の変化)のためにはとてもシンプルでありながら、実効性があり恒久的な改善へと短期間に導くことができるのです。


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