原則中心療法とは?|PCT

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現代催眠(NLPの中心)

おススメ度:★★★★☆
目を閉じない催眠
現代催眠の根底にある考え方は「人はいつも、いくらかは変性意識状態である」というものです。
旧来の古典催眠との分岐点を作ったのが、現代催眠の父と呼ばれるミルトン・エリクソン博士。それ以降、エリクソン派の人たちを現代催眠、旧来の深い催眠が必要であるという一派を古典催眠と呼ぶようになり、催眠療法の中でも区別されています。
現代催眠はそのままNLPに受け継がれています。


言葉により抽象世界を認知する

現代催眠療法とは、医師であり20世紀最大の催眠療法家とも言われたミルトン・エリクソン博士の行ってきたテクニックであり“催眠誘導しない催眠”とも言われています。
ミルトン・エリクソンは催眠を柔軟に考え広義に捉えました。例えば、昨日の晩ご飯を思い出しただけで、それは催眠状態であると考えたのです。なぜかというと現在の現実性から離れ、心は昨日の晩ご飯の場面へと誘導され、そこにリアリティを感じているからなのです。

これについてはカーネギーメロン大学の教授であり機能脳科学者の苫米地英人さんが的確な指摘をしています。私たちのモノの見方は抽象的であり、実際に触れる物質であっても物理的抽象度が低いだけで抽象的なものである。ましてや思考に関しては物理的抽象度がとても高いものだと言っています。
つまり私たちは、常に抽象空間に存在しているのです。
例えばコップを見たときにある人は好きな形だと思うし、別の人は変な形だと思うことがあるでしょう。目に見えて手で触れることのできるコップという物質でさえ観念的には定量化することはできないのです。この世の中は観念でできており、私たちはそれを言葉によって切り取りながら認識しているのです。(ここで言う言葉とはノンバーバルな言語も含みます)

現代催眠の特徴は言葉により左右される世界をコントロールしますので、催眠術と違い文字情報(例えば本など)だけでも催眠誘導できるのです。例えば「リラックスして静かな海を思い浮かべてみましょう」と私がここに書いてみましたが、これで草原や山を思い浮かべる人は少ないと思います。また、“静かな海”と書きましたので、きっと雨は降っておらず、晴れていたのではないでしょうか。

前出のミルトン・エリクソン博士は晩年はどんな患者が来てもメタファー(隠喩、暗喩の物語り)を語ったと言われています。メタファーを使うには患者の症状の構造を理解していなければなりませんので、思うにおよそどんな症状にも構造があり、ミルトン・エリクソン博士は全ての構造を理解していたのだと思います。
現代催眠はNLPに結実され、メタファーで改善を試みる手法をメタフォリカル・アプローチと呼んでいます。

メタファーとは隠喩、暗喩のことであり比喩の一種ですが、比喩であることを明示しない形式、あるいは、あからさまに比喩とわかるような直喩ではないことと定義されています。 人間の類推能力の応用とされ、認知言語学の立場では人間の根本的な認知方法のひとつとされています。

ノンバーバルな言語とは、例えば人間関係で言うところの相手の態度や表情です。相手に何かを頼んだときに相手が何も言わずに嫌そうな顔をしていた場合、私たちは「あ、イヤなのね」と理解します。そのことで拒否された、拒絶されたと感じることもあるでしょう。このような場面の他に、ソワソワしていたりイライラしていたりすることも、ノンバーバルな言語です。


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