やらなかった後悔とやってしまった後悔、
どちらがあとを引くのでしょうか。
また、そのネガティブがぐるぐると残ってしまい、
なんで周りと同じように楽観的に考えられないんだ!ダメな自分、と自分責めます。
心の弁護士もいろんな言葉を出しますが、なかなかネガティブは消えてくれません。
やってしまった行動の動機は不安や恐怖、罪悪感でした。自分救うと思ったのが結果的に自分苦しめてます。
やはりネガティブな動機から行動したことは結果がよくないのでしょうか。
どちらがあとを引くのでしょうか。
また、そのネガティブがぐるぐると残ってしまい、
なんで周りと同じように楽観的に考えられないんだ!ダメな自分、と自分責めます。
心の弁護士もいろんな言葉を出しますが、なかなかネガティブは消えてくれません。
やってしまった行動の動機は不安や恐怖、罪悪感でした。自分救うと思ったのが結果的に自分苦しめてます。
やはりネガティブな動機から行動したことは結果がよくないのでしょうか。
こんにちは、心理コンサルタントの水元です。
ご質問、ありがとうございました。
人間は時に後悔に苛まれることがありますよね。
そんな時は心が苦しくて、いたたまれない気分になると思います。
私も過去に、たくさんの後悔をしましたし、
それを材料に自分をたくさん責めてきましたので、ご質問者の方のお気持ちはよくわかります。
さて、「後悔」とは何でしょうか?
これは、文字通り、
後ろを振り返って、悔やむ
ということですね。
よくある慣用句ですが、
「人は死ぬ前に、やったとよりも、やらなかったことを後悔する」と言います。
でも、ご質問者のように、
「やったことを後悔する」こともあると思います。
私の著書、「思い出したくもないツラい過去にサヨナラする本」にも書きましたが、
後悔する人というのは、結局のところどちらを選んでも後悔するように思います。
動機がネガティブなのか、ポジティブなのかに関わらず、失敗を探して自分を責めていらっしゃるのではないでしょうか?
アルフレッド・アドラーは「原因論」を離れて、
「目的論」という考え方を提案しました。
例えば、原因論では、
「○○という行動を取ったことを後悔している」と言えます。
この考え方には、一見、正当性があるように感じます。
しかし、目的論的に考えると、違うのです。
目的論では、
「自分を責めるために、責める材料を探そうとして過去の記憶にアクセスしている」と言えるのです。
この目的論的な考え方は、とても面白いですね。
ご質問者の方は、後悔以外にも、
「楽観的に考えられない自分」のことも責めておられるようです。
つまり、どんなことがあろうとも「自分を責める」材料にしてしまっています。
それが、人生でずっと続けてきたことであり、
自分の中では完全にパターン化されていますので、
自分の中では完全にパターン化されていますので、
ご自身の中では当たり前の常識になっているのだと思います。
責めるために、罪悪感、劣等感、不安をフル活用されていらっしゃるのではないでしょうか?
なぜ、そのようなパターンを生育上、獲得してしまったかというと
幼少期の周りの大人たち(親、先生)、友人などから責められることが多かったことに起因することがほとんどです。
後悔される方というのは、大抵は「直近の」後悔を探していると思います。
後悔癖のある方は、実は過去にも、他のことで後悔していたのではないでしょうか?
例えば、今は忘れているかもしれませんが、
小学校の頃にも後悔していたことがありませんでしたか?
でも、直近の後悔するできごとがあると、過去の後悔は消えていきます。
「後悔」の改善法(テクニック編)
後悔しない方法はありません。
自分のダメなところを探し続ければ、どんなことでも後悔できるからです。
なぜなら、私たちの誰もが、
「ミスのない、完璧な人生」を送ることができないからです。
ただ、後悔に苛まれずに生きて行く方法はあります。
(1)決断する
全ての人生の変革は、決断から始まります。
コントロールできないと思っていたことを、
意志の力でコントロールしてみましょう。
それには、まず、決断が必要です。
「私は何があっても、後悔で自分を責めない!」と決断してみてください。
(2)イヤなイメージを上映しない(ブレイクする)
ふとした時、気を抜いた時などに、頭の中で勝手に「後悔」の映画が
フルカラーで動画で上映されているのではないでしょうか?
それを、初めから最後まで上映し終わって、イヤな気分になる。
それを繰り返しているのではないでしょうか?
イヤな「後悔」の映画の上映が始まったら、
「OK」「うるさい」「あっち行け」等の言葉でブレイクしてみましょう。
(3)例外を探す質問(SFA)
後悔の映画が上映されるのは、ボーっとしている時か、単純作業をしている時が多いです。
例えばお皿を洗っている時、お風呂に入っている時、寝る前など。
外部情報が少ない時に、どうしても思い出してしまうことが多いと思います。
さて、それでは、
その映画が上映されていない時は、どんな時でしょうか?
本を読んでいる時やテレビを見ている時、仕事に夢中になっている時、
何かに熱中している時には、案外思い出していないことも多いのです。
脳みそがヒマになると、過去のデータにアクセスして、自分を責めてしまいますので、
脳みそをヒマにしないことが大切です。
例えば、今、この文章を読んでいる最中には、
もしかしたら、後悔していないのではないでしょうか?
(4)フォーカスを変える(イメージ)
もし、海外旅行に行くとしたら、自由にどんなところにでも行けるとしたら、
どんなところに行ってみたいでしょうか?
暖かい南の島でも、ノルウェーの森の中を散歩しているシーンでも構いません。
そのことにフォーカスしてみてください。
また、10憶円があなたの手元にあり、全て自由に使って良いのだとしたら、
あなたはどんなことに使ってみたいですか?
自分の好きなものを買っても良いし、
貧しい国の子供たちのために学校を建てても良い。
そんなことを一生懸命イメージしている時には、後悔の映画は上映されていないと思います。
(5)開き直る(ま、いっか!)
後悔しても、過去が覆るわけではありませんので、
考えるだけ無駄なことなのです。
例えば小学校の頃にさんざん後悔したことがあっても、
今の人生には大きな影響はありませんよね。
そんな時は、思い切って開き直ってみましょう。
「ま、いっか!」「やってしまったものはしょうがない」
「これからは、どうするのが最適かな?」
ということを考えるようにして見てください。
(6)未来の自分を考える
いま、そのことで後悔していることがありますね?
でも、それ、10年後も同じように後悔していると思いますか?
20年後はどうでしょう?
30年後は?
きっと、すっかり忘れているのではないでしょうか?
今、後悔していることは、
今は大きく感じていらっしゃると思いますが、
実は長い時間の流れの中では、大したことではないかもしれません。
一秒でも早く、
忘れるための努力をしましょう。
後悔の改善法(本質的な介入編)
さて、ここまで「テクニック編」をつらつらと書いてきましたが、
実は、テクニックは重要ではありません。
症状というのは、全て、自分を変革させるためのキッカケなのです。
これからは、本質的な介入のお話です。
後悔する方の本当の問題は、
・自分に自信がない
・自分のことが好きではない
・最悪感が強い
・過剰な責任感
・劣等感がある
・不安が強い
というようなことが上げられると思います。
「これらのことを改善した方が良いですよ」と、無意識さんがお知らせするために、
後悔という症状を使っているのです。
この、ツラくて苦しい「後悔」をキッカケに、
自分改善に取り組むことが、本質的な改善です。
心の中に
「十分に愛されて来なかった」という思いはありませんか?
愛が足りていないのです。
ですから、これからは自分に愛を与えてあげる人生にしましょう。
どういうことか?
それは、自分の味方になることです。
自分が後悔して、自分を責めている時に
本当に優しく思いやりのある人だったらなんて言ってくれるでしょうか?
「やってしまったことはしょうがないよ。失敗は誰にだってあるんだから気にしなくていいよ。人生を生きていれば、時に間違うこともあるよ。いっぱい自分を責めたんでしょ? つらかったね。もう、十分に苦しんだんだから、これ以上、自分を責めなくてもいいよ」
そう言われた方が、少しは楽になれるのではないでしょうか?
私だったら、そう言ってあげたいです。
「楽観的に考えられなくてもしょうがないよ。今は深刻なことがあったばかりだから。すぐにはそうなれない時もあるよ。いいよ。大丈夫。そんなに自分を責めなくてもいいんだよ」
と、言ってあげたいと思います。
さらに、
「自己を肯定的に扱う」
「自分に優しくする」
ということを繰り返し、
自分に自信を持たせてあげて、
人生を、さらにより良いものにして行くことが大切なのだと思います。
セラピールーム・ソラのホームページ、
「イヤな記憶の消し方」も併せてお読み頂ければと思います。
●告知
「質問にお答えします」コーナーでは、皆さまからのご質問をお待ちいたしております。
下記のURLから送信してください。
お送りいただきましたご質問は、
このブログ「心理カウンセラーの日常(ソラブロ)」にてご回答させて頂きます。