こんにちは、心理カウンセラーの石原です。
以前に保育士をしていた時のお話。
保育園には、0歳児から5歳児までいますが、年齢が上がるほど個性が目立つようになります。
年長組を担任していた時、こんな子どもがいました。
その子は人よりも少し行動が遅く、不器用さもあり、よくお友だちや担任に身の回りのことを手伝ってもらっていました。自分でも、器用にこなすことがなかなか出来ず、自信なさげにも見える子でした。
ある時「お友だちの良いとこ探し」をテーマにお話をしてみたのです。
もちろん5歳児です。
面白い発想でいろんなことを言います。
・◯◯ちゃんはお家にいっぱいおもちゃがある!
・◯◯の靴下を履いている!(ヒーローもの)
…えっ?そこ?…という珍回答を楽しんでました、笑。
その中で一人の女の子が
「◯◯くんは、ありがとう、と言ってくれる所が好き」と言ったのです。
うつむき加減の自信なさげのその子は、視線をあげて、そう言ってくれた女の子ににっこり笑いました。
お話が上手い
手先が器用
走るのが早い
絵が上手
優しい
お友だちの色々な良いこと探しができたのです。
私たちは病気になったり、困ったりしたときは、まわりの人に助けてもらいますよね。
障害があり、いつも誰かの手助けが必要な人だっています。
そんな時、「迷惑をかけて申し訳ない」という気持ちにとらわれなくてもいいのではないでしょうか。
しっかりと「感謝」の気もちを持ち、それを伝えれば良いのだ!
と気が付かせてくれたのは、子どもたちです。
お米を作る人がいる、お米を売る人がいる、お米を調理する人がいる、道路を作る人がいる、荷物を運ぶ人がいる・・・と同じように
やさしさを運ぶ人、
笑顔を運ぶ人、
ありがとうを運ぶ人がいてもいいのではないでしょうか。
みんながみんな、同じことが出来なくても良いのではないでしょうか…ね。