自分の手の中にある物は全て、借り物であると考えると執着が無くなる。

大切にしていた時計が壊れて悔しい。

悪い人に財産を奪われてしまって許せない。

恋人と別れてしまって辛い。

夫や妻に先立たれて孤独感でいっぱい。

子供が遠くに行ってしまって悲しみに明け暮れている。

ペットロスから立ち直れない。

病気になり健康が奪われて苦しい。

大切な物や人を失って、このような悲しみや後悔に打ちひしがれた経験はないでしょうか。

長く生きれば、生きるほど、手に入れる物も多くなりますが、

反対に失う経験も多くなりますよね。

大切な物や人であればあるほど、失った時の悲しみや絶望感は強くなります。

もう戻って来ないと分かっていても、諦める事が出来ず、執着してしまう。

どうしたら、このような辛い執着による悲しみから解放されるのか。

諸行無常という言葉を理解する事からだと思います。

この世界のあらゆる事物は、絶えず変化し続け,決して永遠のものではないということ。

まず、この世界に物質として存在する物は、全て有限であるという事を理解しておきましょう。

例えば、

永遠に生き続ける人間や動物はいません。

永遠に続いている会社はありません。

永遠に壊れない時計はありません。

この世に存在するものは、いつか必ず無くなったり、形状が変わったりするのだと思います。

永久に存在し続けるものは何一つないのだという思考を持つ事です。

この事実を、いつも心の中に置いておくと、もちろん悔しさや悲しさがあるとは思いますが、

大切な何かを失った時に、いつまでも引きずって、マイナスの感情に人生を振り回される事が

無くなるのではないかと思います。

そして、もう一つの考え方として、

今自分が持っている物や、身近に居てくれる大切な人達は全て、

宇宙から、

神様から、

仏様から、

ご先祖様から、

等々から一時的に借りている物だと考えてみるのはどうでしょうか。
(貸主は、自分が納得できる相手で良いですので、自分で当てはめてみて下さい)

自分の所有物だと思っていると、それが自分の手から離れてしまった時に、
とてもがっかりし、執着が芽生えてしまうでしょう。

しかし、

たまたまお金を払って借りている物。

たまたま無償で貸してくれている人。

たまたま健康という状態を貸してくれている。

というように考えてみると、

「返却の期限は分からないけれど、いつかは返却するものだから、自分の手の中にある間は出来る限り大事にしよう。」

と永遠を期待せず、いつかは別れが来る事を覚悟出来るように思えませんか?

常日頃から、このように考えていると、日々自分が大切にしている物や人に感謝が出来ます。

そして、物が壊れたり、大切な人や動物との別れが来た時は、

「今までありがとうございました。返却の時が来たんだな。」

と、失った事実に執着し、苦しむ気持ちが減り、納得して前向きな人生を送る事が出来るので

はないだろうかと思います。

より良い人生を生きるために、こんな考え方と取り入れてみてはいかがでしょうか。

Vision心理カウンセリング
セラピールーム・ソラ
https://cocoro-sora.net/
心理カウンセラー、ライフコーチ
Author : 桜井さおり

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